質問スレ |
- 129: 名前:和泉椎菜投稿日:2005/01/08(土) 06:16
- では、同人講座〜同人誌の原稿を描きたい・初心者編〜を(笑)
まず、漫画を描く為に必要な用具は、画材屋や大きめの文房具店で売っています。 漫画描き道具はポピュラーになりつつあるので、 どこを探しても見つからないという状況はおそらくないと思われます……多分。 自転車で行けるくらいの範囲を想定すると、地域によっては厳しいかもしれませんが。 ちなみに私の家の近所だと、そこそこの大きさの文房具屋が3件あり、 どこでも漫画用具が手に入ります。
・漫画を描く紙 漫画描く専用の紙を買うのが無難です。 大体40枚入りで300〜500円くらいで売ってます。 サイズに関しては2通りあり、A4の紙にB5の枠が引かれている「同人誌用」と、 それより1周り大きい「プロ・投稿用」があります。 同人誌用を使うのが通例になっているので、同人誌用のサイズを買いましょう。 この紙には薄い水色で枠がいくつも引いてありますので、ちょっと説明。 一番外側の「太い枠」、そのすぐ内側の「細い枠」、さらに内側の「点線の枠」の3種類。 基本的には、細い枠の中に描いた範囲が印刷に出ます。 ただ、その枠ちょうどまで絵を描いた場合、印刷するときにちょっとズレたりすると、 実際印刷された時に絵が途中で途切れたりしてカッコ悪くなることがあります。 だから、細い枠まで絵を描くときは、ちょっとくらいズレても安心なように、 外側の太い枠まで描いちゃいましょう。 点線の枠は、「この枠の中におさまるように漫画を描くとよくまとまって見栄えがいいね」という目安です。 あくまで目安なので、信用するもしないも自分次第です。
・実際絵を描く道具 鉛筆はまずいです。印刷されるととても汚くなります。 同人誌の印刷というのは、「黒」か「白」かだけで判断されるので、 灰色っぽい鉛筆はどっちつかずの変な印刷になります。 普通のボールペンも妙な具合になるので使ってはいけない道具です。 黒以外の筆記具も使ってはいけません。 使ってよいのは、「真っ黒で、ムラのない線を描ける」道具です。 以下、その一例。 ・HI-TEC-C ボールペンっぽいけど、ちょっと事情が違うペン。 真っ黒の色が出せるので、普通に使えます。 インクが乾くのがちょっと遅いので、描いた後に消しゴムをかけるときは ドライヤーを使うか、一日置いてから。 ・コピックマルチライナー コピックを売ってるコーナーの隅っこの方にひっそりと並んでる筈です。 HI-TEC-Cより太い線のものが色々あります。 名前はアルファベットで書いてありますので、探すときは注意。 ・ピグメントライナー コピックマルチライナーに似ています。見た目も線の太さもほとんど一緒。 やっぱりこっちも名前はアルファベットで書いてあります。 ・つけペン ペン軸にペン先をドッキングさせて、証券用インク・製図用インク・墨汁などをつけて ガリガリ描くペン。 漫画に出てくる漫画家の人が使ってるペンはこれです。 慣れないうちは使いにくい上にインクが高かったりするので、 あまりお勧めはしません。 これは使いこなすのにある程度練習が必要です。 ・筆 墨汁をつけて……というアレです。 つけペンより難しいので省略。 筆に墨汁をつけるよりは、筆ペンを買った方が色々と便利です。
ちなみに私は、コマの枠線をピグメントライナーで、 キャラクターなどはつけペンで、 文字はピグメントライナーやHI-TEC-C、筆ペン、 ふきだしのセリフに関してはワープロで打ったものを印刷して貼り付け、 ベタはコピックマルチライナーや筆ペン、といった具合に使い分けています。
・実際に漫画を描く手順 1.下描き 紙に鉛筆で漫画を描いていきます。写生会の絵の下描きをやる気持ちで。 2.ペン入れ 上に挙げた道具で下書きの上からなぞります。 ふきだしの中のセリフなどもペン入れする必要があります。 3.消しゴムかけ ペン入れのインクが乾いたら、消しゴムで下描きの鉛筆の絵を消します。 紙をグシャッとやらないように気をつけつつ、きれいに消しましょう。 消し終えたら、消しカスが紙の上に残らないように、きれいに払いましょう。 4.ベタ 「レイドの髪の毛を真っ黒に塗りたいなあ」というときに、 真っ黒に塗りつぶす作業のことをベタといいます。 上で挙げた道具や筆ペン、マジックなどでとにかく黒く塗りつぶします。 うっかりはみ出たりすると結構ピンチなので慎重に。 5.ホワイト修正 もしペン入れやベタがはみ出たり、落ちない汚れがついてしまったら、 修正液やポスターカラーの白などで塗りつぶします。 うっかり必要な部分まで白くしてしまうとやっぱりピンチです。 6.トーン貼り 必要な場合はスクリーントーンを貼り付けて原稿をきらびやかに演出しますが、 高いので詳しい説明は省略。 もし使う場合は、漫画描き用紙売り場の近くに並んでるのでそれを買いましょう。 使用法はトーンの袋の裏面に書いてあります。
とりあえず一気に色々説明してしまいましたが、まずはこんな感じで。 影をつけたい時は、ベタで黒く塗っちゃう、斜めっぽい線をいくつも描いてそれっぽく見せる、 影になる部分にトーンを貼るなどの方法があります。 いずれにせよ、本番の漫画を描く前に、何度か練習をしておくのをお勧めします。 他に判らないことなどがあったら、気軽に質問してもらえると答えられるかもしれません。 私の説明だと大抵、自分がやってることを一から説明する、という感じになりそうですが(;
|
|