「其処に居るんだろ」『…御命覚悟!!』敵が斬りかかった。脳裏にアイツが過ぎる。(今更、だな…)『レイドしゃま!!』視界にチクリ魔が入ってきた。『ドスッ!!』チクリ魔の胸を物体が突き刺していた。「…チクリ…魔?」『よかったでし…レイドしゃま、無事…で…』少しずつ怒りが身体を奪い始める。「貴…様ぁぁ!!」心の声が聞こえる。『殺セ殺セ殺セ殺セ―…』「うわあぁぁぁぁ!!!!」
今まで自分を形成していたのが少しずつ壊れていく。目の前の敵はもう居ない。在るのは一つの抜け殻だけ。