タイトル通りです。期待に沿えてません。此処まで行くと只の私の妄想じゃねぇか。今回もムービー紛いです。少し血とかあるので苦手な方は見ないほうが。(ほんのちょっとだけですけど)では開幕〜。
風が吹いている。
「っ…――」
傷口が開いたようだ。包帯が血で滲んでいる。
「俺の所存で…ごめんなぁ、チクリ魔」
まだ仄かに暖かい体を抱きしめる。
もう心臓の音は聞こえない。
「――誰も殺したく無かったのになぁ…」
眼からぽろぽろと涙が零れた。
チクリ魔の眼にぽつりと落ちた。
まるで泣いている様だ。
「もし…生まれ変われたなら、俺は…」
自由に大空を羽ばたける羽が欲しい。
俺のツバサはもう重くて羽ばたけないんだ。
その日洪水を起こすほどの大雨が降ったと言う――。
まるで神様が悲しんでいるみたいね、とククリが呟いた。
――十数年後…
丘の上に墓石が立っている。その横には人の姿があった。
「元気にしてたか?」
その問いかけに呼嗚するように風が吹いた。
墓石に名前が刻まれている。
――TIKURIMA・XX〜XX――
今日はチクリ魔の命日なのだそうだ。
花束を置く。
それを嬉しがるかの様にまた風が吹いた。
「――またな…元気でな、チクリ魔――」
『ハイでし!!』
風の音だったのだろうか。
けど確かにレイドには聞こえたのだろう。
「ああ…またな」
終わり
最後はフレッシュに終わり方ですよ。
では。